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こちらでは、コンクリート切断工事(カッター工事)の各工法について、用途・目的、向いている環境について紹介していきます。
切断したい箇所に沿ってレールを設置し、そのレール上を移動する特殊切断機によって切断する工法です。切断機にはダイヤモンドカッターが取り付けてあり、カッターを高速回転させることで対象物を切断します。
切る場所をレールでガイドできることから、より正確な形に切断することが可能です。また、小型かつ軽量で機動力に優れ、かつ遠隔操作できることから、重機が入らない狭い場所や高所、水中での施工にも適しています。
切削用ダイヤモンドビーズをはめ込んだワイヤーを非切断物に巻き付け、ワイヤーを高速回転させることによって対象を切断する工法です。
ワイヤーは柔軟なことから、構造物の大小や形状に関わらず施工できます。また、遠隔操作ができることから、狭い場所や水中、地下、高所でも安全に工事を行うことが可能です。
道路カッターは、ダイヤモンドカッターを取り付けたマシンを進行させ、高速回転するカッターによって対象物を切断する工事です。フラットソーイング工法とも呼ばれ、アスファルトやコンクリート舗装のような、水平面のある構造物を切断するのに適した方法とされています。
道路カッターは、インフラ設備の配管埋設に伴う舗装切断工事や、舗装の目地切り工事などに活用されます。
ノズルから噴射した超高圧水によって、コンクリートの結合を破壊する工法です。水の圧力は調節できるため、切断、斫り、表面処理、穿孔、剥離、洗浄など部位に合わせた柔軟な施工ができます。
水が使用できる環境や火気厳禁の環境で採用でき、コンクリート構造物の脆弱部や付着物の除去、塗膜剥がし工事、鉄筋コンクリート構造物の切断・除去工事の際などに活用されています。
先端にダイヤモンド砥粒が付いた筒状の刃(ダイヤモンドビット)を高速回転させ、コンクリート構造物などに孔あけをする工事、工法です。
正確な円形切断ができることから、配管工事やコンクリートの強度分析用テストピースの採取、壁面の開口などの際に活用されます。ダイヤモンドビットはさまざまな大きさのものがあり、ビットを変えることで1cmほどの孔から人が通れるサイズの孔あけまで対応可能です。
フラットソーイング工法は、床や床板、舗装など水平面を切断する場合に適している工法です。
1人での操作が可能で、機械にダイヤモンドブレードを装着、オペレーターが後ろから進行方向に操作します。一般的に、コンクリート部分の切断、目地切りや打ち替え、舗装下にある電気・ガス・水道管など敷設する際の舗装部分を切断する際に用いられます。
水が使用できない空港照明や原子力発電所、各工場などでの切断・解体・穿孔作業に適している工法です。
ドライカッター機を使用することで刃を冷やす冷却水が必要なく、産業廃棄物であるカッター汚泥を抑えながら切断します。
切断粉塵吸引機と併せると切断後の現場保全が非常に楽になり、作業環境向上や工程短縮を可能にするでしょう。
バースター工法は、コンクリートの破砕に用いられる工法です。フラットソーで入れた切込みに沿って、一定間隔でコアードリリングにより穿孔し、コア孔からバースターヘッドを使って油圧力でコンクリートを押し広げます。バースターマシンなら、騒音や振動を低減することも可能。基礎・柱・梁・壁など分厚いコンクリートに対応できます。
グルービング工法は、滑走路や高速道路などの路面に溝を刻む工法です。タイヤについた砂を溝に落とす、タイヤとの摩擦を作りハイドロプレーニング現象を防ぐなど、事故防止の目的があります。溝の方向は2種類。進行方向に対して平行に溝を掘る縦切りと、直角に溝を掘る横切りです。削りカスは集塵機に回収されるので施工箇所を汚しません。
コアードリリング工法は先端にダイヤモンドビットを装着した工具を高速回転させ、コンクリートなどの硬い素材に対して正確な穴を開けることができる工法をいいます。給排水管や電気配線・ダクト工事などに用いられます。
ウォーター・リサイクル工法はコンクリートやアスファルトの切削作業において発生する汚泥水を処理・再利用する環境配慮型の技術です。環境への配慮だけでなくコスト削減にも役立つ技術です。
リードカット工法はコンクリートの乾燥収縮によって生じてしまうひび割れ(クラック)をコントロールするため、打設後の未硬化コンクリートに対して誘発目地を設ける技術をいいます。コンクリート表面によく発生するひび割れを切り込みのある誘発目地に集中させることで、目に見える表面のひび割れを防ぎます。
切断サイズ80㎝のパワフルなフラットソーイングが、広範囲のコンクリート切断や道路工事において、工期短縮に貢献。計画から施工、工事後の廃棄物処理まで自社内でスピーディに対応できる。
大型・水中・乾式などのワイヤーソー技術を用いて、既設コンクリート構造物の切断・解体を行う。使用中の建物でも、利用を妨げないよう古いスラブ・壁の切断切断工事に対応。
病院や店舗など排気ガスを嫌う場所に適切な電動フラットソーイング工法が可能。石油、ガス、化学工場においてもスパレスターの装備の必要なし。